2015年7月11日土曜日

第10期 受け手養成講座  第4回 

 6月26日の午後に行われた第4回目のテーマは、”子どもの現状を知る「いじめ」”
 講師は、NPO法人「ストップいじめナビ!」の事務局長、須永祐慈さんでした。

 チャイルドラインに寄せられる子どもたちの深刻な声の中でもいじめのカテゴリーに分類される件数は、抜きん出て多いです。いじめに苦しむ子どもたちからの相談を、私たち受け手はどのように受け止めたらよいのでしょうか。

 須永さんのお話しには、どのようにいじめが発生するのか、いじめを受けた子はどんな気持ちになるのか、周囲の大人はどんな反応をしめしたのか、など、ひとつひとつのお話しのディテールが細かく、その心情が実況中継のように伝わってくるものでした。
それというのも、須永さんは、実際に小学校3~4年にかけて転校先の学校でいじめにあったという実体験の持ち主です。いじめが原因で不登校から引きこもりになるも、転居により東京シューレに通学。18歳で修了後、シューレ大学に参加し、ストップいじめナビに携わるようになったということです。説得力があるのもうなずけるというものです。
体験談を聴くことにより、いじめを受ける側の状況を共有できたような気持ちになりました。

 その他にも、統計上いじめが増えたように見える年は、いじめが原因による自殺と報道がなされたことにより大きな社会問題となったときで、実際にはいつもでもいじめはある。

 電子メールはじめ、LINE、ツイッター、フェイスブックなどインターネット関連のいじめは、一見特殊に見えるが、実態はリアルな日常的ないじめと同じである。いじめは完全にはなくならないが、今目の前にある問題を解決していくための積み重ねが大事で、特効薬はなく地道な取り組みが必要。……など、実態や、解決に向けてのヒントなどが盛り込まれ、とても聴きごたえのある研修でした。

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