発端は、1930年代に遡ります。
産業革命により工業が自動化され(いわゆるオートメーションですね)、省力化の恩恵を受け、生活に余裕がでてきた当時のイギリスでは、様々な大衆メディアが出現し、いわゆる「俗悪・有害」なメディアが蔓延していました。
一方、格調高い英文学など教養文化は衰退の一途をたどっていました。
そんな中、F.R.リーヴィスという評論家が「高尚な文化と低俗な文化を見分ける目を教育すべき」と主張したのです(今ではこの主張には問題点が指摘されています)。これが今日のメディア教育の原点であると言われています。つまり、元はと言えば、大衆文化を批判するための教育だったわけですね。
第2次世界大戦中は、A.ヒトラーの情報操作やプロパガンダから真実を見分ける目を持つことが求められました。
その後、1960年代に、生まれたときから大衆文化が身近にあった若者が教鞭をとるようになります。そのような教師たちから大衆文化を一方的に悪と決めつけることへの慣習に疑問が生まれ、それが大衆文化の研究へつながります。
1980年代に、この大衆文化研究と1930年代から続くメディア教育の流れが統合され、現在のメディア教育の基盤ができあがったということです。
このへんのことは、Wikipediaと以下の書籍の解説を簡単に(本当に簡単に)まとめたものです。興味のある方は読んでみてくださいね。
デジタル社会のリテラシー「学びのコミュニティをデザインする」
山内祐平:著 岩波書店
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